〜iDeCo(イデコ)・NISA(ニーサ)投資にも役立つ〜

アメリカ永住者が見る、米国投資・ドル資産

資本市場

資本市場には、資金に関して以下3種類の市場状況がある。
1)資金が潤沢にある時期
2)資金があるが、選別条件が厳しい時期
3)資金が枯渇していて無い時期
個人や一般家庭でも同じように、ボーナス、遺産を相続、収入が良い、家庭(個人事業)の経済事情が良い時期と様々である。例外的に資金が無いから賭けに出る為、株投資される方がいることも考えられるが、家庭・株式投資・会社の株価、全てに通じることは資金が潤沢にある、先行きが幸福と思えるときには投資・投機が必ず起きる。

証券投資

証券投資は資本市場が上記の順位で、以下のような入り方が優勢と一般的には言われている。
1)売り時 = 一般的に株式相場は買われ過ぎの時期
2)注視期 = 投資をする際の事前調査・検討時期
3)買い時

個人投資

日本で年金拠出型の貯蓄の税制が導入され、国民が” NISA(ニーサ)・ iDeCo(イデコ)”経由で有価証券市場に投資を始めている。総額何千億円単位で投資が進み、企業活動やファンドの動きを遥かに上回る額はドルを下支えし、この先もドル通貨は手堅いと推測。
NISA(ニーサ)と iDeCo(イデコ)は、日本政府が現金貯蓄を日本国内の有価証券市場にお金を流す目的で始まった制度であるが、残念な事にその貯蓄額の60%以上は米国、約20%程度は他の外国証券市場、残りの20-30%程度のみが日本の市場に流れている。しかも危ないことに殆どが為替ヘッジをしない投資信託経由で海外に流れているという実態。為替ヘッジありの投資信託は手数料が5%程度で日本の金融運用会社が儲かるシステムである。日本の証券市場は米国の市場に沿って動くため、皆様の資産は以下いずれかで動く。
1)米国市場が下がれば、日本の株式も下がる+為替リスク
2)米国市場が上がれば、日本の株式も上がる+為替リスク
日本の株式も為替で上下する。殆どの上場企業は為替で利益が変動する傾向にある為である。
例を挙げると、米国中心の株式相場調整・陥落が起きた際、ドルが同円に対して上がらない限り、瞬く間に貯蓄は暴落することになる。為替が物を言うという事である。

現在物価高の原因はドル高の他ならない。iDeCo(イデコ)とNISA(ニーサ)が始まって、円高基調になった時期は数ヶ月あったものの、日米の金利差で変動する皆様の資産の調整は気休めのように見えてしまう。特にiDeCo(イデコ)の資金を引き出すこの先の10〜30年先ではドル・円はいくらになっていると思われるのだろうか?
上記で、『米国株が上がり』、『ドルが安定しているか上がる』、この2つの条件が揃わなければ皆様の資産は下がることになる。確率で30%程度である。

為替ドルの先行き

日本の国力=円の力。
日本のGDPや1人当たりのGNPは下がる一方。
世界の順位:1米国、2中国、3ドイツ、4日本、 2025年には5位のインドに抜かれてもおかしくない状況、日本の1人当たりのGNPは世界34位で年々下落(情報:IMF)
短中期では金利差でドルは乱高下するが、長期の基調はあくまでもドル高である。
長期で2030年、2035年、2040年には1ドル、200円、250円、300円になってもおかしく無いと思わないだろうか?
1973年までは固定相場の1ドル360円であった。80年代には日本は米国GNPをも超えるJAPAN AS NO ONE国であった。以降、経済力を反映した変動為替相場になり、1990年代バブル絶頂期には1ドル78円から2011年には75円まで下落。それ以降、日本の経済力は年々下がり続けている。2024年、2025年はコロナをきっかけに1ドル150-160円にまで下落。要はドル・ユーロに続き、第二・第三の基軸通貨である円は現在のルピー(インド)やリンギット(マレーシア)より保有される通貨の位置が下がるという事。
日本は観光大国。世界に見ないデフレ先進国となり、国は安全で全てが安い事でインバウンド景気にも支えられている。またそれは円が買われる大きな要因。1980年代、90年代は日本国民が、台湾、シンガポール、中国、インドネシア・マレーシアへ安い観光地として訪問していたように、今は日本がそのような国になっている事に日本国民は気づくべきである。

ドル投資、売却後もドルで保有

日本の投資は、『上がるから米国株を買う。』、『日本の株式、経済、政治に自信が持てないから流行っているオルカン投資(all country index)』をしている。日本の政治で一時的にドルが下がるリスクはある。
ただ、ドルで資産を保有し続ける事はお勧めする。20~30年前にアメリカ株でも、アメリカの住宅でも購入していた場合は、現在2、3倍以上に放っている。貯金・資本金、2000-3000万円の会社で事業を始め、10年後に現金が1億円以上になる事業を日本で営んでいれば、証券市場に勝てる事業でしょうが、単純に証券のINDEX投資し、米国の主要都市にでも賃貸不動産を購入していれば(ただし業者が勧める安い土地や住宅には要注意)、2億〜3億以上に資産は膨らんでいます。不動産は売却をせず、借り入れを減らす。資金が必要な際には不動産担保ローンで引き出す。売却益税は先送りできます。

今ドル資産に投資をする際には、まずは為替から考えるべきである。ドル資産に投資をする。米国の公定歩合(に相当)金利:4.3%、日本は0.5%. 金利差は約3.8%。
ドルで投資、売却してもドルで保有できる投資信託、あるいは投資信託に含まれる上位10株式銘柄を調べ、ドル口座からドルで投資。売却後もドルで保有できる仕組みを作る。
資金が必要な際は、その時のドル相場で円転して引き出す。そのような運用が賢明である。

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