賃貸繁忙期・夏場に向けてのサンフランシスコ シリコンバレーでの賃貸事情

業界や地域によってまだら模様な景気変更が起きている米国。サンフランシスコ・シリコンバレーエリアでは過去最高額の融資、投資が様々な産業に流入。特に建設、新規事業には何百億ドル単位で流入している。雇用も急速に増え、引き続き各地の商店街は10年来の活気を見せている。

引き続き更新家賃の値上げは常識 〜約10%以上の家賃差!夏と冬の違い〜

2014年12月に1ベッドタイプを月家賃$2,655で賃貸された方の(同アパート同タイプ)お部屋は2015年5月では$2,955。約11%の値上げ。このアパートの5月時の空室率は3.3%。業界で言う「完全入居率」。通常、米国でアパートの空室率が6~8%を越えると家賃は据え置き、値下に向かうとう言われているがベイエリアではこの数値が(現市況下で)3%を下っている。人気、新築大型アパートは何処に行っても値上げは勿論の事、気に入ったお部屋を予算内で借りることは皆無の実情。企業によっては赴任者住宅のエリアを予算内に収まる地域へ移動させる実情も。

家賃額を決めるのは契約期間ではなく契約満期時期

“契約期間が長いと家賃は安くなる”というのが一般的な常識といわれる。しかしその相場を大きく左右しているのは、期間ではなく満期末時期である。実際には契約更新する際に、その満期が動きの早い夏期であれば安く、動かぬ冬期11月~2月頃であると高いのが一般的。しかし安いからといって満期の月を5月~8月にて契約更新すると、その次の更新の際に破格な値上げの通達を受けるという実情がある。(ベイエリアの主要アパートでは8%前後)夏季は退去をされても数日間で次のテナントが決まるのが大きな要因である。
現在の主要アパートの値上げ率は10%以上が約40%、6~8%が40%、0~5%が20%の率で占める。一軒家やコンドミニアムのような個別大家の賃貸でも5~9%は常識となっている。

人気新築物件の契約は要吟味! 〜穴場は築10年前後のアパート〜

人気の新築アパートは多くの場合『新規契約特典サービス』がある。
初月の家賃値引き、通常の家賃値引き、保証金無料、等々魅力的なサービスを提供している。ただその裏の意味をよく把握し、何が得か、予算に見合っているかの判断が必要。中でも会社全額負担の家賃・保証金の場合は、その経費の計上のされ方、が難解となってしまったり、契約更新時に通常の家賃設定に戻り予算をオーバーしてしまうなどが起こる。(家賃が一時的に低く設定されている際は更新時に10%以上の値上げが多く見受けらえる相場。)また保証金無料で初期費用が低くても退去時に清掃や修繕の実費などの請求が発生する認識。
最終的には、そのアパートの空きがその程度であるかによって市況が決まりますが、ベイエリアでそれが3%を切り、優良アパート(*1)ではどこも貸手市場になっているのが実状のようだ。
(*1 ご赴任者にとっての優良アパート=新築または築3年以内で学校区にESL(語学補助制度)がある優良学校区のアパートが主)

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2015年 5月23日 J-Weekly 1220号 広告より